midunolog

日記を書きたい

銭湯の日

昨日は4ヶ月ぶりに銭湯に行った。場所は下鴨神社より少し北にある「栄盛湯」という銭湯だ。  

まだ寒いのでバスに乗って、いつもの銭湯仲間の友人と現地で合流する。頭上には「ゆ」とだけ書かれた電光看板が光っており、ちゃんと営業中であることがわかる。寒いねーなんて言いながらいそいそと店前の橋を渡り、のれんをくぐった。  

「おいでやす〜」と番台さんに言われて、自分が京都にいることを再度自覚する。挨拶しながら靴を脱いで、荷物と脱いだ服をロッカーに入れて風呂に入った。やはり家では出さないようなやや熱めの湯に入れたり、ジェットバスやサウナがあるのはとても居心地が良いもので、湯に入った瞬間、隣の友人と同じタイミングで「あ"〜〜」なんて声が出た。たわい無い話をして、それから水風呂とジェットバスを交互して、喉が渇いてきたあたりで風呂から出た。

銭湯の醍醐味はその後いかにだらーっとするかという点にもある。入浴後の時間まで含めて銭湯の体験だと考えているので、事前に調べておいた手順で瓶ラムネと瓶牛乳を冷蔵庫から取り出し、番台さんにお金を払ったのちに、椅子に腰掛けながらぐいっとそれを飲んだ。入浴後の一杯は格別で、それは全身からフッと力が抜け始める合図になる。ぼくが手にした瓶のキリンレモンには傷や印字のかすれがたくさんあって、そんなことからも趣を感じながらあっという間に飲んでしまった。  

ようやく落ち着いてきたので、その後は男湯と女湯のちょうど真ん中にあるテレビを見ながら、でもテレビの内容とは全く関係のない近況や世間話をして過ごした。火照りが無くなって、でもちゃんと体は暖かいうちに銭湯を出ることにした。  

聞くと友人は来月から東京に住むという。銭湯で話したこと自体は特に関係のない、何でもないことだったけど、それでも住む場所が分かれる前にいい体験をして、いい気分でなんとなく同じ時間を過ごせて良かったなぁと思った。外のバス停でバスを待っているあいだ、寒いなぁと思いながらそんなことを考えていた。